お気の毒さま、今日から君は俺の妻

 テーブルに手をついて、澄花の顔を覗き込んでいた龍一郎と目が合った。


(ネイビーブルーの瞳……きらきらしてきれい)


「……ほんもの?」


 そんなことを口走ったのは、龍一郎がとても穏やかな顔をしていたからだ。
 自分の願望を夢に見たのではないかと思った。


「ああ。本物だ」


 だが龍一郎は本物だった。軽くうなずき、それから顔を近づけて澄花の頰にキスをする。唇は柔らかく、吐息は暖かい。
 そしてそのまま、澄花の上半身を抱き締めた。


「ただいま」
「――おかえりなさい」


 澄花も龍一郎の背中に腕を回した。

 龍一郎のぬくもりがじんわりと伝わってくる。軽く抱き合うだけで、幸せだと思う。


(よかった……!)


 澄花はゆっくりと龍一郎の肩に手を置いて、体を離す。


「スープ、食べませんか」
「澄花もまだなんだろう?」
「はい」


 澄花はうなずく。


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