お気の毒さま、今日から君は俺の妻
「待ってたんです。一緒に食べましょう」
他愛もない会話をしながら、食事をとり、そしてベッドで眠る。いつも通り。
全てはそれからだ。
そしてゆっくりと、話が出来たら――澄花はそう思ったのだが。
「そうだな。食事の後は一緒に風呂に入ろうか」
龍一郎がまさかの変化球を投げてきた。
「え?」
毎晩甘やかされるように愛されてきた澄花だが、一緒にお風呂はまだ経験がなかった。
「本当に?」
「本当だ。本当はずっとしたかったが、君は風呂どころか、明るいところで裸になるのは嫌だといつも駄々をこねていただろう」
「駄々って……」
まるで子供扱いだが、実際昼日中に龍一郎が澄花を抱こうとしたときは、ベッドルームのカーテンは全部閉めないと、ボタンひとつ外させなかったことを思いだし、澄花はむくれるように唇を尖らせた。
「だって、普通に恥ずかしいです……」
「だが恥ずかしいことが嫌いと言うわけではないだろう」
「えっ……」
「澄花、君は可愛い……どんな姿でも、俺の情欲をかきたてる」
意味深な目線で、龍一郎は囁きながら、澄花のあご先を指ですくうように持ち上げた。