お気の毒さま、今日から君は俺の妻
そうやって、長い時間、キスをして、見つめあい、ひとつになり、何度も意識を手放しながら、澄花はそれでも、目を覚ますたびにまた求めてくる龍一郎を受け入れた。
いや、澄花も龍一郎を求めていたのだ。
初めて彼の妻になった夜から、澄花は龍一郎に毎晩とろけるように愛されていたが、今までは自分に夫婦になったのだから』と漠然としたイメージで受け入れていた。
だが今晩初めて、龍一郎に、『私もこの人を愛しているから』という気持ちで応えている。これは澄花が感じたことのない、この上ない喜びだった。
(愛してもいないのに体が快感を知ってしまったと思っていたけれど、全然違う……愛している人だったら、こんなに体も心もふわふわして、もっともっと、気持ちがいいんだ……)
向かい合うように抱き合い、澄花は龍一郎をいとおしむ気持ちで、彼の背中に腕を回す。
背が高く、胸板も厚い龍一郎の腕の中にいると、まるで閉じ込められているような気になる。
だがその檻は龍一郎の甘い独占欲だ。決して澄花の意思を踏みにじるものではない。
「――大丈夫か……無理をさせた」
「大丈夫……」
澄花はこくりとうなずいて、龍一郎の裸の胸に額を押し付けた。