お気の毒さま、今日から君は俺の妻
「人間って、しっかり口で言っても同じ間違いはするでしょう。だったら余計、なにが駄目だったか言ってくれないとわからないじゃない?」
「そうですねぇ」
珠美はうんうんとしたり顔でうなずく。
たとえ結婚していたとしても、お互いの百パーセントを分かり合えることなどあるはずもない。
それでもお互いを尊敬し、尊重することが今後の長い人生に必要だと思っているから、澄花はあれこれと、今龍一郎がなにをどう思っているかを考えながら、行動しているし、自分の気持ちははっきり伝えるようにしているのだ。
だが澄花ひとりがそう思っていてもどうしようもないだろう。
「龍一郎さんがあまり饒舌なタイプではないことはわかってるんだけど……」
そう言いながら、ひとり運転席に残された龍一郎のことを思うと、胸がちくりと痛くなった。
(私、龍一郎さんの事傷つけた……よね)
「――私、気が短すぎたかも」