お気の毒さま、今日から君は俺の妻
それから話は変わり、彼女の近況をあれやこれやと聞く方に回る。なんと澄花と龍一郎の披露宴の後、珠美と莞爾は付き合い始めたのだ。
「それにしても、よく真琴くんが許したわよね」
双子の兄の真琴は、常日頃、生半可な男は近づかせないと公言するくらい珠美を溺愛しているので、そう簡単には許すとは思えなかったのだが。
「でも、莞爾君とってもいい人なので、なんだかんだで許してくれました」
「ああ……なるほど」
確かに珠美のいうように、莞爾の人のよさと言ったらこのご時世貴重すぎるくらいなので、結局ケチのつけようがなくなったのかもしれない。
「今日はデートじゃなかったの?」
「今日なんですけど、夕方からなんです~」
珠美はニコニコと笑いながら、タルトの最後のひとくちを口に運んで、満足げに「ごちそうさまでした」と、フォークを置いた。
時計を見れば、夕方の四時に差し掛かっている。
「あっ、そろそろ待ち合わせなんじゃないの?」
「大丈夫ですよ。先輩とここにいるって教えましたから。気にしないでください。むしろ迎えが来るまで一緒にいてくださいよ~久しぶりだから先輩とお話したいですっ」