❆LastChristmas❆
そしてダッシュで噴水公園まで走った。


「ハア…ハア…。」


佐藤…


お願い…


いて…!


そしてしばらくして、噴水公園に着いた。


着いた時には、たくさんのカップルがいた。


だけど佐藤の姿は、見当たらなかった。


「…佐藤どこ。」


あたしは辺りを見回した。


でもこれだけ人がいると、佐藤がどこにいるか分からない。

その時

「きゃ!」

すれ違った人にぶつかり、あたしは盛大にコケてしまった。


「…佐藤。」


クスクスと笑い声が聞こえた。


その時


長い指があたしの前に差し出された。


見上げると


「…何やってんの?」


佐藤が立っていた。


「佐藤!」


佐藤はそのままあたしを立たせてくれた。


「…ありがとう。」


「ったく何やってんだよ。」


「佐藤…。」


「お前、案外ドジだな。」

そう言って佐藤は笑った。








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