この恋が実るなら


「こんなたくさんのご馳走、全部一人で作ったの?」


「うん、一緒に作ってもよかったんだけど、こうしてサプライズできたから、寧々が残業になってくれて逆にラッキーだった。」


と、いたずらっぽく微笑む。


「全部クックパッドで簡単なレシピ探したから、意外とスムーズにできたよ。


でも、ほら、いつもやる訳じゃないから、キッチンはぐっちゃぐちゃ。片付けまでは、間に合わなかったよ。」


そう笑って言いながら、湯気のたった温かいシチューをテーブルに運んでくれた。


「じゃあ、こんな時間だけど、食べようか。」


「蒼一郎シェフ、ありがたく、いただきます!」


2人でいただきます、を言った後、シャンパンで乾杯した。


どれもすっごく美味しい!
本当に、かなわないな。この人には。



< 102 / 147 >

この作品をシェア

pagetop