恋は盲目、愛は永遠
「どうした、唯子」
「お薬は鈴太郎さんのお手製ですか?」
「いや。だが私が自ら成分を見て選んだ薬だ。まずくても薬だからそこはガマンして・・・」
「鈴太郎さん。許します」
「唯子?」
「鈴太郎さん、ううん、私はレオ様を許します。レオ様は危険を冒して前日私に逃げろと言いに来てくれた。でも私は逃げずに小屋に残った。それがどういう意味かわかっていながら。私はレオ様に嫌な役を押しつけてしまったんです。どうせ死ぬのなら、せめて愛するあなたに殺してほしい。そんなワガママを、あなたは聞いてくれたんです。あなたはユージーンという名前を捨てたんじゃない。短い間の逢瀬で作った思い出を捨てたんじゃなかった。レオ様・・・ユージーン、あなたとともに過ごした短い間、私はとても幸せでした。ありがとう。そして許します。あなたの罪を。私の罪を。そして私たちの愛を受け入れます」
「ゆ、唯子・・・」と鈴太郎さんは言いながら、寝ている私をギュッと抱きしめた。
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