一途な社長の溺愛シンデレラ
どことなく緊張した面持ちで、社長はグラスをテーブルに置いた。その彫りの深い顔をじっと見る。
いつも社員たちを気にかけて、私の健康にも気を使ってくれて、とても頼りがいがあるかと思えば、竜崎からからかわれたり、絵里奈や御池さんからツッコミを入れられたりと、鈍感な一面もある。
表情が豊かで、自分の信じる道に向かってまっすぐ生きている。
結城遼介は、誰が見ても、魅力的な人間だ。
私にはもったいないくらいに。
「結婚しようって言ってくれたこと、嬉しいと思ってる。……たぶん」
自分の気持ちなのに、たどたどしくしか話せなくて、もどかしい。
それでも、ひと言ずつゆっくり口にするしか方法はなかった。
そして彼は、そんな私の言葉を辛抱強く待ってくれる。