共同生活
彼女はうふふっと笑うと


「大丈夫ですよ、心配しなくても悪い事なんてしてませんから。」


と言ってくれた。


「そ...そうですよね〜......貴女のような人が悪い事なんてしないですよね。」


俺が必死にそう取り繕おうとすると、彼女は顎に指を当てて少し考える仕草を見せていた。


「いや...でも悪い事と言えば悪い事かも......。」


どっちだよ!?そう心の中でツッコミを入れつつも、あまり長く立ち話をするのも悪いので俺は立ち去ろうかと思った。




「じゃあ俺はこれで、本当にすみませんでした。」


彼女に軽く頭を下げ、横を通り過ぎようとした時


「ちょっと待って下さい!!」


急に今までと違う大きな声で彼女に呼び止められた...。
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