共同生活

あまりうろうろして怒られるのも嫌なので、とりあえず俺はドアの横の壁を背に床に座って待つ事にした、すると、後ろから階段を上がる音と共に男の声が聞こえてきた。


「お〜い真希、ちょっといいか？」


俺はドアの方に向き直る。


「あれ？あんた誰？新入り？」


「いやっあの...俺は......」


何と説明して良いのか...偶然外でこの部屋の彼女にぶつかり、勘違いした彼女に無理矢理部屋に連れ込まれた者です。と正直に言うか？怪しすぎる！


「あら、光次どうしたの？」


助かった！彼女が戻ってきた！


「真希、こいつ誰？」


「初対面の人にこいつとか言わないの！あっ...でも確かに......あなたは誰ですか？お名前は？」


おいおい！話がこんがらがるような事言わないの！


「真希の知り合いじゃないのか？」


光次と呼ばれた男が俺の方を向き、あからさまに警戒している。俺が少しでも変な動きをしたら殴り掛かってきそうな殺気を感じる。