甘すぎてずるいキミの溺愛。
***
「ん……」
目を覚ますと、真っ先に白い天井が目に飛び込んできた。
保健室……か。
ベッドの上に寝かされていて、頭には氷の入った袋。
そして、わたしが眠るベッドの横にいたのは…
「……心配したよ、大丈夫?」
ここで、がっかりしたわたしはどこまで性格が悪いんだろう…。
もしかしたら……と考えていた。
あの抱きしめ方、触れ方は
……尊くんだったかもしれないと
バカな期待を抱いていた。
「……三宅く…ん」
そこには尊くんではなく、心配そうにわたしを見ながら声をかけてくれる三宅くんの姿があった。
なんだ……あれは全部錯覚だったんだろうか…。
不覚にも尊くんと三宅くんを間違えてしまうなんて。