甘すぎてずるいキミの溺愛。



「なぁんだ、そこまで見て帰っちゃったわけか」

ははっと、バカにするように笑っていた。


「な、何が言いたいんですか…」

「んー?ただ、あなたはすごくおバカさんだなぁって思っただけ」

「は……?」


「肝心なところ見てないし、聞いてないなんて、あなた相当おバカさんね」

さっきから人のことバカバカって言ってるけど、なんなの。

新手の嫌がらせ?


「まさか、わたしが……」


先生が肝心な何かを言おうとしたところで、カーテンがシャッと開いた。


「え……なんで空園先生がここに?」


そこにはさっき飲み物を買いに行くと言って出ていった三宅くんがいた。

空園先生がここにいることに、驚いている。


「花井さんが倒れたから心配で見にきたのよ?」

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