脇役上等!?生徒会!
僕も近くにいるから気がついたわけで、現に僕は今の今まで気がつかなかった。
「君たちは〝私の野望を叶えるため〟には邪魔なようなのでね。
わざわざこんなくだらない事に参加したんだ。」
『‥‥君は何者?』
警戒しつつも問いかける。
この試合を観戦に来た生徒は、僕らが少しも動かずただ会話をしていることに疑問を感じてるようだけど、どうでもいい。
「何者か?
そんなこと、もう君は分かっているだろう?」
ドォォォォォオーーンッ!!!!
激しい爆音が鳴り響き、吹っ飛ばされる。
生徒にも危険が及ぶほどの爆発だったため、咄嗟に結界で武舞台を覆い、爆発の影響が生徒にはいかないようにした。
それに気を取られていたせいで、受け身がうまく取れなくて、結界の壁にぶち当たる。
『‥‥‥‥ゲホッ。』
「己を犠牲にして生徒を守るか。
流石、嵐燕のトップといったところか。
だが、それが甘さだな。」
『っ!?』
ほんの一瞬。
瞬きをするよりも短い時間だった。
しかし、香山先輩は僕の目の前にいて僕の首に短剣を押し付けている。
これだけ近いと雪兄の時みたいには出来ない。
長剣で近くにいられるのと、短剣で近くにいられるのとでは、やっぱり距離が違うから。