俺を好きにならないで
「いらっしゃい、美紅ちゃん」


「こんばんは」



灯里さんに呼ばれたため、再び深見家へ足を踏み入れる。


ここに来るまでに湊との会話はない。


颯さんには大丈夫?と心配されたが、迷惑をかけられないと思い、明るく接した。


今も何をどうしたらいいのか分からない。


でも普通に接しないと灯里さんにまで心配をかけてしまう。


普通に、普通に。



「部屋行く」


「あ、うん」


灯里さんに簡単に会釈をして私は湊の後について行った。
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