ワンコ系Drの熱烈アプローチ


「……?! ゆ、優ちゃん?!」


私たちの向こう、診療室の中に立ち尽くしていたのは、驚愕する表情のまま固まる優ちゃんの姿が。

迫ったままの鮎川先生から身を引くように椅子ごと後ろに滑る。


「ちょっ、ちょっと! 二人って……そういう関係だったの?!」

「えっ、えと、これは!」

「うっ、うそでしょー!」


興奮状態で踵を返し、診療室を小走りで走っていく優ちゃん。

「あっ、浅木さんー!」と去っていく姿を止めることもできず、伸ばした手が虚しく宙に取り残された。


「ど、どうしましょう……優ちゃんに見られちゃって….…」

「別にいいじゃん。その方が、コソコソしなくて俺は都合いいけど」

「そっ、そうかもしれないですけど!」

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