ワンコ系Drの熱烈アプローチ
「優斗くん、やっぱり頑張って抜いちゃおうか」
「えー、痛いんでしょ?」
「あれだけグラグラしてたら、一瞬で抜けちゃうから大丈夫」
「ほんと?」
「ほんとほんと。絶対痛くないから」
渋々頷いた優斗くんに、鮎川先生は「よし」と微笑む。
お母さんに向けて「時間前ですが、登園の時間もあるでしょうし、先に診ますよ」と声を掛けた。
「ユニット、開けてくれる? 先に診ちゃうから」
「あっ、はい、わかりました」
さっきまでのプライベートな空気を一切消し去り、仕事の指示を出してくる鮎川先生。
一番手前のユニットをオンにして準備をしていると、グローブを手にした先生が内緒話でもするように私の耳元に近付いた。