好きって言えよ、バカ。



「蓮だよ、蓮。血相変えて教室を飛び出してくんだもん。必死に探し回って、手当たり次第に絃ちゃんのこと見てないか聞き回って……」



まさか蓮くんがそんなことしてくれていたなんて……



いつもの蓮くんの態度からは、全然想像ができない。



あんなにツンツンしてるんだよ?



そんな人が血相変えて飛び出していくなんて。



「アイツ、不器用なくせに独占欲強いし……本当に絃ちゃんのこと好きなんだね、蓮」



いつもの敵視するような眼差しじゃなくて、近くで見守る保護者のような温かい目をする遼くん。



仲悪そうに見えて、本当は嫌いじゃなくて……むしろ好きなんじゃないかなってそう感じてしまう。



「そんな蓮くんって、いつも私に意地悪とか嫌がらせしかしないんだよ?」



「ねぇ、知ってる絃ちゃん?」



突然向かい合わせになって、私の頭にポンと手を乗せる遼くん。



< 257 / 306 >

この作品をシェア

pagetop