好きって言えよ、バカ。

「あのね……？」



耳を貸して、と耳打ちで教えてくれた蓮くんの行動。



その行動があまりにも意外で……



……かっこよくて。



みるみるうちに、私の頬が赤く染まった。



瞳がなんて教えてくれたって？



"絃にあんな思いをさせたのは誰だ！？これ以上絃を傷つけてみろ！俺が絶対許さねぇ"



誰が主犯かなんてわからなかった蓮くん。



血相変えて教室を飛び出して行った蓮くんが走って戻ってきて、廊下でそう叫んだんだって。



「蓮くんかっこよかったんだから！」



「……っ」



バカなのは、蓮くんなんじゃないかと思う。



私のことをそこまで……



だから、もう大丈夫だって言ってくれてたんだね。