好きって言えよ、バカ。



「ただいまー」



ドアは開いてるけれど、返事は返ってこない。



っと言うことは、家にいるのは蓮くんだけみたいだ。



葵くんや雅さんは、返事を返してくれるから。



「んー、いい匂い」



雅さんがアルバイトの日の夕飯係は蓮くん。
今日はカレーライスらしい。



私より手際よく料理を進めていくものだから、何だかムカつく。



……それに、クラスで爆弾発言をしたことを許してはいない。



「ぼっとしてないで手伝えよ、バカ」



「……なっ!バカは蓮くんでしょ!?」



「少なくともお前よりはバカじゃねーよ」



そう言われると何も言い返せない。



それもそうだ。



今日のテスト返却で、雅さんに教えてもらってなんとか点数を上げられた数学と英語も、蓮くんは100点と97点。



成績が中の中という平凡な私に比べ、蓮くんは学年で1位、2位を争うほど頭がいいんだ。



そんな蓮くんと私を比べたら、私がバカと言われても仕方ない。



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