好きって言えよ、バカ。
……が、しかし。
蓮くんにバカと言われるのはなんだかムカつく。
「いつも意地悪ばかりする蓮くんの手伝いはしませんよーだ」
少しでも対抗しようと、あっかんべーとしてみたが、蓮くんにはサラリと交わされてしまった。
「あれ?また2人ともケンカしてるの?仲良くて僕、妬いちゃうな」
「あ、葵くん!?」
「そうだよ。絃ちゃん、ただいまっ」
毎日恒例、葵くんからのハグ。
何日たっても突然のハグには慣れない。
不意打ちでびっくりするのもあるけれど、こんなイケメンがくっついてくるなんて、ドキドキが止まらない。
「葵くんっ、は、離してっ?」
「ん?やだ」
もーう!!
毎日、全く気が抜けない……
そのままキュン死してしまいそう。
「お前ら、よそでやれよ。邪魔、ムカつく」
「何?蓮兄妬いてるの?」
「……んなわけねーだろ。夕飯出来たからさっさと着替えてこいよ」
葵くんは、素直じゃないな、なんて言いながら名残惜しそうに私から離れて、部屋に戻って行った。