溺れて染まるは彼の色~御曹司とお見合い恋愛~
「三藤さんも一緒に話しましょう。今日は、業務協力の件でお越しくださっていたのですが、新しいご提案をいただいたので、あなたにも同席してもらうことになったんですよ」
「は、はい……失礼します」
専務に促されて着席したものの、私が同席する必要があるのかわからず戸惑ってしまう。
特別会議室に入ったのも初めてだし、役職者がいるような場にはそぐわない。
「っ!!」
それとなく八神さんの表情をうかがったら、彼ににっこりと微笑まれて思わず俯き、ドキッと跳ねた鼓動を隠した。
「八神グループさんと弊社で、和風の文具やオフィス家具を展開する運びになったんですよ。話を聞けば、あなたが八神さんに熱心にうちの文具の魅力を伝えてくれたそうですね」
「えっ!? 私が、ですか?」
営業統括部長の話に驚く私に、八神さんは大きく頷いて微笑んでくれた。