溺れて染まるは彼の色~御曹司とお見合い恋愛~
――帰宅して、八神さんを待つ間、色々な考えが過った。
特別応接で話を聞いた限りでは、私の話を聞いて彼が興味を持ち、そこで考えついた企画だと言っていたけれど……本当にそうなのか確かめたい。
「ただいま」
玄関の鍵が開いた音がして、私は小走りでリビングを出た。
「八神さんっ!」
「な、なに、どうしたの?」
いつになく勢いよく出迎えた私に少し驚いた彼は、廊下を進む足を止めた。
「おかえりなさい」
「うん、ただいま」
「今日のこと、ちゃんと話してもらえませんか?」
「……あぁ、そのことか。いいよ」
書斎にバッグを置いた彼は、リビングで待つ私の元へやってきて、食事の前に話そうとソファに並んで座った。