溺れて染まるは彼の色~御曹司とお見合い恋愛~
三日間なんて、息をつく間もなく過ぎた。
「三藤さん、返事決まった?」
「はい……」
総務部長を通して回答することになっていて、部が入るフロアの一角にあるミーティングルームで対面に座っている。
「私がお見合いの席に行くことでお役に立てるのでしたら、お受けしたいと思います」
「そうか、安心しました。では、詳細は人事部長から渡していただくように話しておきます」
乗り気じゃないお見合いに、快諾の返事をしたのには理由がある。
今後、お見合いなんてそうそうできるものでもないと思ったし、相手が誰なのかわからないまま断るのも悪い気がしたのだ。
もしかしたら、素敵な男性かもしれない。出会いのない私にとって、運命を変えるような出会いになる可能性だってある。
そりが合わない人だったら、最終的に破談だって選べる。
私が頼まれているのは、お見合いの席に行くことで、結婚を決意する必要はないと気づいた。