浅葱色の魁
体格の差で、永倉が勝つと
その場にいた誰もが思っていた
しかし、油断していた永倉は
平助の速さについていけなかった
ガンと木刀が交わった音がしたときには
永倉の喉を突く寸前で、木刀が止められた
「1本!!!」
「小さいからって、馬鹿にすっからだ!」
「根に持ってたのかよ…」
ニカッと笑う平助に、永倉も笑った
「はーい!次、僕!!」
平助は、改めて沖田をマジマジと見た
身長は、永倉より高い
でも、細い
もしかしたら、自分より華奢か
女性のようなしなやかな関節
構えを見た瞬間
平助の口角が、ゆっくりと上がった
〝強い相手〟
始まりの声が上がっても
2人の微笑み合いが続いた
平助の心の中に、藤堂家を出た日が蘇る
自分を命懸けで逃がしてくれた家臣
その家臣を殺した男は、強かった
逃げるしかなかった
〝もう、逃げたくない〟
〝負けたくない〟
そして
両者の目が、殺気に満ちた
木刀が揺れ、2人の足が前へ
平助の木刀を受けた沖田が、グラッと
体制を崩した
カッと開かれた2人の瞳が交差して
2人は、同時に次の一振りを仕掛ける
「そこまで!!!」
近藤が声を上げた
土方が沖田の木刀
山南が平助の木刀を止めた
「馬鹿野郎!!!殺す気かよ!!!」
土方が沖田を怒鳴る
「負けたくなくて…」
シュンとする沖田
沖田と反対に、平助は喜んだ
「すげえ!あははははっ!!!
死ぬとこだった!あははっ!
天然理心流かぁ!面白え!!!
俺、もっと強くなるからさ
また、やろうぜ!!!」
2人とも、自分が負けたと感じていた
「平助君、僕も強くなるからね!!」
この日から、試衛館へ通う回数が増えた
その場にいた誰もが思っていた
しかし、油断していた永倉は
平助の速さについていけなかった
ガンと木刀が交わった音がしたときには
永倉の喉を突く寸前で、木刀が止められた
「1本!!!」
「小さいからって、馬鹿にすっからだ!」
「根に持ってたのかよ…」
ニカッと笑う平助に、永倉も笑った
「はーい!次、僕!!」
平助は、改めて沖田をマジマジと見た
身長は、永倉より高い
でも、細い
もしかしたら、自分より華奢か
女性のようなしなやかな関節
構えを見た瞬間
平助の口角が、ゆっくりと上がった
〝強い相手〟
始まりの声が上がっても
2人の微笑み合いが続いた
平助の心の中に、藤堂家を出た日が蘇る
自分を命懸けで逃がしてくれた家臣
その家臣を殺した男は、強かった
逃げるしかなかった
〝もう、逃げたくない〟
〝負けたくない〟
そして
両者の目が、殺気に満ちた
木刀が揺れ、2人の足が前へ
平助の木刀を受けた沖田が、グラッと
体制を崩した
カッと開かれた2人の瞳が交差して
2人は、同時に次の一振りを仕掛ける
「そこまで!!!」
近藤が声を上げた
土方が沖田の木刀
山南が平助の木刀を止めた
「馬鹿野郎!!!殺す気かよ!!!」
土方が沖田を怒鳴る
「負けたくなくて…」
シュンとする沖田
沖田と反対に、平助は喜んだ
「すげえ!あははははっ!!!
死ぬとこだった!あははっ!
天然理心流かぁ!面白え!!!
俺、もっと強くなるからさ
また、やろうぜ!!!」
2人とも、自分が負けたと感じていた
「平助君、僕も強くなるからね!!」
この日から、試衛館へ通う回数が増えた