浅葱色の魁
大阪で浪士組を名乗る輩がいるとの噂を聞き、芹沢が人選した数名が大阪へ


「あーあ、俺も行きたかったなぁ」



道場で、ふて腐れていると


「仕事を選り好みするからだ」


「それは、反省しただろ!
あぁ鴨がいないと酒飲めねぇし
総司も一もいないなんて、暇過ぎる!」


「ったく!
お前、皆いなくても1人で騒いでんじゃねぇか!」



土方と新入りの稽古
終わったら町をぶらり




大阪では、力士と揉め事があり
その夜は、乱闘事件にまで発展した





「まずいな…」




翌朝
報せを聞いた土方が呟いた



「鴨の性格なら、謝ったりしないだろうな
近藤さんまでカッカッきてんなら
尚更だな… 
今回は、お互い様みたいなとこあるし
力士に花を持たせたらどう?」




土方が平助を見る




「お前……それ、名案だ!!!」


 
「お……おぅ /////」



返事をしながら、そっぽ向く




京で相撲が開催され、浪士組がその警護
大盛況でどうにか丸く収まった



「平助!お前が機転を利かせてくれたおかげで、事なきを得た!
ありがとうな!!」


「お…ぅ!///」




土方と2人きりになる事は
未だ慣れず、ドキドキと胸を高鳴らせ
視線を合わすことさえ、ままならなかった
















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