見合い相手は、変貌を遂げた御曹司


優子はサバをもぐもぐと頬張りながら、詩織に声を掛ける。


「今日はもう泊まって行きなよ〜〜。仕事の服も貸してあげるし。いいよね?辰巳。」


「勿論。今日は疲れただろうから、泊まっていって?部屋も客間があるからね。優子も寂しがってるし。よしっ!そうと決まれば、俺お風呂沸かしてくるね〜。」


2人の中で話がどんどん進んで行き、
食べる様子を眺めていた辰巳が立ち上がり浴室へと向かう。


「そ、そんな迷惑だよ。これ食べ終わったらタクシーで帰るから!」


「あーーっ!私達に遠慮するな〜!てか此処に越してきてから泊まりに来てくれたことないじゃん。もう遅いし、危ないよ。そ・れ・に!辰巳の美味しい朝食付きなんだから〜。」



慌てて、断る詩織に畳み掛ける。
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