【短編】遠距離サンタの贈り物
「そうだったんですか……」
そんな事情があったなんて知らなかった。アイツは友達のために生まれて来る小さな命のために遠い地に飛んだ。
知らない土地にひとり……寂しかったのは私より彼だったんじゃないか?
それに4年も付き合ってて何も進展がないのは、奥さんが不安定になったのを見て私を連れていくことに躊躇してるんじゃないかって……。
そのとき、玄関のチャイムが鳴った。彼の友人が、ホントのサンタさん登場かな、と冗談をいいながら来客を迎えに行く。
「え??」
玄関からやって来たのは彼だった。
「何だよ、その顔!」
彼はげらげら笑いながら近寄ってくる。そして、待たせたな?、行くぞ、と私の手を引く。私は彼の友人に挨拶をして家を出た。