星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
「聖也さん、いいって!」

「いいの、俺、心春の彼氏なんだからプレゼントぐらい買わせてよ。」

そう言ってお金を払う。

「もぅ…」

私は諦めて甘えることにした。
ラッピングの間に聖也さんは店内を歩いて回っていたが、私はレジの所に立っていた。

「彼氏さん、カッコよくて優しいですね。」

「ええ、私にはもったいない人です。
といっても付き合いはじめてほとんど時間が経ってませんけどね。」

話しかけてきた店員さんに私はそう話す。

「出来ましたよ。
あ、彼氏さんからもらった方がいいですよね。
どうか末長く。」

そう言って店員さんは聖也さんを呼ぶ。

「はい、心春。どうぞ。」

「ありがとう。」

そう言って袋をもらう。
< 157 / 253 >

この作品をシェア

pagetop