星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
「誰?」

私が下ろした携帯電話を不思議そうに見ながら聞く櫻さん。

「ん、彼氏?」

「か、彼氏!?いつから、付き合ってるの!?」

私が戸惑いながら言うと、櫻さんは目を見開いて立ち上がる。

「今日から。さっき遊びに行ったときに…」

「心春ちゃん、初カレじゃないの!?
クリスマス・イヴに初カレだなんて…
ロマンティックじゃない!

おめでとう、心春ちゃん。」

櫻さんはキラキラと目を輝かせながら私のことを見てくる。

「うん、ありがとう。
あ、碧兄には言わないで。
何されるかわかんないからさ。」

「当たり前だって。
碧もいい加減妹離れしないといけないわね。
碧だって彼女作れば変わると思うけどね…」

“ホント、それ。”と私たちは笑いあった。
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