星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
私は踵に座るように右足を立ててしゃがみ、体を右に顔だけを正面に向けて、左手を銃のハンドサインを顔の近くで作り右手を右膝にのせている。

そして問題はここから。
私の右肩には右側に座った椿先輩の左腕が乗せられ、左側に座った聖也先輩が私の背中にもたれ掛かり座っている。

こんなの恥ずかしすぎて耐えられない。
鏡で自分を見ると顔が真っ赤だ。

「後ろ、入ってみて。」

そうして残りの二人は私たちの後ろに背中合わせで立つ。

「うん、いいね。」

「これで決まりだね。」

「「はいっ!」」

二人の満足そうな声に他二人が声をあげる。

「私はよくありませんっ!」

私の悲哀な声は晴れた夏空に溶け込んだ。
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