星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
「ただいま、碧兄。
私の部活の先輩の伊集院椿先輩。
椿先輩、これがうちの兄の碧です。
あ、上がっちゃって下さい。」

私と椿先輩は靴を脱ぐ。

「ホントに一番に来た。」

椿先輩はちょっと面白そうに言った。
私はそれに答えて笑う。
私は椿先輩を連れてリビングに入る。

「あ、櫻さん。いたんだ。」

「あ、あなたが椿ちゃん!?
いらっしゃい!こんなところだけどどうぞゆっくりしてってね。」

そう言ってキッチンに消えていった。

「てか、若くない?」

櫻さんを見て椿先輩が呟く。

「櫻さん、今37だったはず。」

「櫻さんって…もしかして?」

椿先輩はちょっと驚いた風に聞く。

「そのもしかしてですよ。
ここじゃ、話しづらいし移動しません?」
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