星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
私たちは私の部屋に移動した。

「先輩の察しの通り、櫻さんは実母じゃありません。
私と櫻さんは血は繋がってません。
でも碧兄と櫻さんは確実に親子です。」

「え?」

私は棚から紙とペンを取り出す。

「櫻さんは20の時に一人で碧兄を産んで育ててきました。
私の母は私が3歳の時にがんで死にました。
で7年前、二人は再婚して二人の間に出来た子供が紅蘭と星蘭です。」

私は話しながら簡単な家系図を書いて見せた。

「で、私の父も櫻さんもみんな日本人です。
けど私の母がちょっと違って。
私の祖母がフランス人で祖父がイギリスと日本のハーフなんです。」

「また複雑な家系ね。」

「まあおかげさまで私みたいな何人かわからないような人間が存在してるんです。」


仏→祖 祖←英×日
  母┬父
   │   櫻
   母┬父─さ┬?
    │ │ん│
    │┌┴┐│
    私紅 星碧
     蘭 蘭兄
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