私が君を好きにならない理由
「なんでもねーよ。」





本当は気になっているのに強がって何でもないことにしたのだが…そんなの柊真にはお見通しで…






「結愛ちゃんがいたんだろ？今日のこともあったし心配だろ？行ってこい。」







柊真にはお見通しか…







「悪い。行ってくる！早く戻ってくるから」







そう言って、結愛の元へ走った。





近づいてみるとやっぱりグランドから見えたのは結愛だった。






でも、様子がいつもと少し違った。






下を向いてとても辛そうに見えた。






「結愛？どうした？」







声をかけるとびっくりした様子でこっちを見た。






ただすぐあとに辛そうな顔をした。







話を聞こうと思ったら、結愛は俺から逃げるかのように走って行ってしまった。




「結愛！」







思わず叫んだが止まることなく行ってしまった。







そのあとも、結愛の辛そうな顔が頭から離れなくてあまり部活に集中出来なかった。






「しっかりしろよ。おれ。」







そう独り言を呟いたが、風でかき消されてしまった…


亜嵐side 終
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