クールな公爵様のゆゆしき恋情２
ルカたちが孤児院に戻って行き、姿が見えなくなると、私も急ぎ馬車に戻った。

馬車が動き出すと、アンナにルカとのやり取りを報告した。

アンナはあまり驚いた様子は見せず、憂鬱な表情をして言った。

「あの女の子……エミリちゃんでしたっけ？　あの子の身体を支えた時、骨骨しくて驚いたんです。きっと満足に食事をできていないですよ。許せませんよね」

「そうね、一刻も早く子供達の環境を改善したいわ。戻ったら直ぐにアレクセイ様に話すつもり」

アンナは大げさなくらい大きく頷いた。

「それがいいです。こんな酷い環境の孤児院は滅多にないですから」

リンブルグの件はもうあまり時間がない。
子供達の姿は、あまりにも痛々しかった。このままではいつか崩壊してしまう。


私は、子供達に安心した生活を送らせてあげたい。

その為に、私はこの件か解決するまでしっかりとルカたちを見守ろう。

そう心に決めた。
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