クールな公爵様のゆゆしき恋情2
公爵夫人、次は選鉱の為の施設にご案内させて頂きたいのですがよろしいでしょうか」
先ほどまでより緊張感を解いた様子の責任者が、地下への入り口から少し離れた先にある石造りの建物を指して言う。
私は僅かに首を傾げた。
「地下へは降りられないのですか?」
せっかくだから採掘の現場を見てみたい。
けれど責任者や他の現場の人達は、戸惑った様子で顔を曇らせた。
「先ほども申し上げましたが、地下の空気はあまり良くありませんので、公爵夫人の御身体に障るかもしれません。それに砂埃もありますのでお衣装が汚れてしまいます」
「それは構いません、空気が悪くても実際そこで働いている人がいるのだからしっかり見ておきたいし、汚れても問題ない衣装で来ていますから」
明らかに私に中を見せたくない様子なのは気付いていたけれど、せっかくここまで来たのだ。
鉱石を掘り起こす現場を見なくては、視察した意味がないと思う。
それに今後ルカ達の待遇を改善する為に、鉱山の仕事をもっと知る必要がある。
私の少し強めの希望を断る事は出来なかったのか、責任者達は渋々といった様子ながら、私を地下入り口へと案内してくれた。
先ほどまでより緊張感を解いた様子の責任者が、地下への入り口から少し離れた先にある石造りの建物を指して言う。
私は僅かに首を傾げた。
「地下へは降りられないのですか?」
せっかくだから採掘の現場を見てみたい。
けれど責任者や他の現場の人達は、戸惑った様子で顔を曇らせた。
「先ほども申し上げましたが、地下の空気はあまり良くありませんので、公爵夫人の御身体に障るかもしれません。それに砂埃もありますのでお衣装が汚れてしまいます」
「それは構いません、空気が悪くても実際そこで働いている人がいるのだからしっかり見ておきたいし、汚れても問題ない衣装で来ていますから」
明らかに私に中を見せたくない様子なのは気付いていたけれど、せっかくここまで来たのだ。
鉱石を掘り起こす現場を見なくては、視察した意味がないと思う。
それに今後ルカ達の待遇を改善する為に、鉱山の仕事をもっと知る必要がある。
私の少し強めの希望を断る事は出来なかったのか、責任者達は渋々といった様子ながら、私を地下入り口へと案内してくれた。