クールな公爵様のゆゆしき恋情2
急な階段を下りていく。

「足元にお気をつけ下さい」

責任者達は、ハラハラした様子で私の足元を何度も見る。

私の行動がそれ程不安なのだろうか。
これくらいの階段は問題ないのだけど。

過剰な心配に思える。前を歩くヘルミーナ様は、それ程心配されていない様子なのに。

「私って信用がないのね」

小さく呟くと、責任者がすぐさま振り向く。

「いかが為さいましたか?」

「……いいえ、問題ありません」

本当に過保護だ。これってどういうことなのだろう。
< 58 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop