クールな公爵様のゆゆしき恋情2
「いいえ。フェルザー公爵夫人として、ラウラ様程相応しい方はいないと思っています」
「え?」
絶対に不満だと言われると思っていたから、予想外の反応に驚いてしまう。
「ラウラ様は、ベルハイム王国の大貴族、名門アンテス辺境伯家の長女。公爵夫人として相応しい身分の方です」
「……私の実家の地位と力が、アレクセイ様の妻として相応しいということ?」
がっかりしながら言うと、ヘルミーネ様は迷いなく頷いた。
「はい。正妻である公爵夫人はアレクセイ様の妻の中でも最高位の方でなくてはなりません。そうでないと他の者から不満が生まれますから」
「他の者?」
「公爵ともなれば、いずれ側室を娶るでしょう? 正妻には相応しい肩書き。側室に必要なのは、愛情かまたは利用価値でしょう」
思いがけない側室の話題に、私は情けなく動揺してしまう。
アレクセイ様に側室……そんなこと考えたくない。
だけどヘルミーネ様は流暢に続ける。
「え?」
絶対に不満だと言われると思っていたから、予想外の反応に驚いてしまう。
「ラウラ様は、ベルハイム王国の大貴族、名門アンテス辺境伯家の長女。公爵夫人として相応しい身分の方です」
「……私の実家の地位と力が、アレクセイ様の妻として相応しいということ?」
がっかりしながら言うと、ヘルミーネ様は迷いなく頷いた。
「はい。正妻である公爵夫人はアレクセイ様の妻の中でも最高位の方でなくてはなりません。そうでないと他の者から不満が生まれますから」
「他の者?」
「公爵ともなれば、いずれ側室を娶るでしょう? 正妻には相応しい肩書き。側室に必要なのは、愛情かまたは利用価値でしょう」
思いがけない側室の話題に、私は情けなく動揺してしまう。
アレクセイ様に側室……そんなこと考えたくない。
だけどヘルミーネ様は流暢に続ける。