紅の葬送曲
「ちょっ……なっ……!?はぁ!?」
「異論は認めないと言ったはずだ。江、菖、それを連れてこい」
寿永隊長は身を翻すると隣にいる二人にそう言って歩き出した。
それって?
すると、両脇から腕を掴まれた。
左右を見渡せば、小鳥遊君と女の人が私の腕を両脇から拘束していた。
「あの……小鳥遊君?これは一体……」
恐る恐る小鳥遊君の顔を見ると、彼は楽しそうに満面の笑顔を浮かべている。
「ん?さぁね。面白そ──隊長の命令だからゴメンね、浅井ちゃん」
今、面白そうって言いかけたよね!?