また君に恋をする
安心しろ。
お前はそんな安い女じゃない。
俺はお前を離したりしない。
振り返ると、目に涙を溜めて俺を見る桃がいた。
あー、今すぐ抱きしめたい。
あいつを安心させたい。
「ちょっとだけ待ってて。」
そんな気持ちを抑えて、俺は桃に笑いかけた。
“ 大丈夫 ”
そう言う意味を込めて。
俺の言葉を聞いた桃には、少し笑顔が戻ってまた春翔と歩き出した。
それでいい。
お前は俺を待っていてくれるだけでいいんだ。
「さて、どこから聞こうか。」
部屋には男と2人。
俺は近くにあった王様椅子に座り、男を見下ろした。
「ふっ…、余裕なんだな…、」
「俺の女に何した。」
「…キスしてやったよ。涙流すもんだから、興奮しちまったぜ。」
ドカッ
「っゔ…、」