また君に恋をする
もう原型がないと言うのに、調子に乗って喋る男の顔を蹴り上げた。
「今日で白鷺は解散だ。いいな。」
「あぁ…、」
弱った男は俺に言い返すこともなく、大人しく従った。
そんな情けなさに呆れながら、俺は部屋を出た。
すると、部屋を出てすぐに飛んできたナイフ。
「っぶねぇ…。」
顔に掠りそうになったそれを目で追いかけると、立っていた幹部3人。
キツい目つきで笑って、こちらを見ていた。
「やっぱさっき殺しとけばよかったか。」
俺がそう言うと同時に、奇声を発して殴りかかってきた3人。
少し手こずったが1人も3人も変わらない。
数分もすれば、そいつらは全員倒れ込んでいた。
「弱…、」
傷1つない俺は、転がっていたナイフを物置の下へ蹴っ飛ばした。
俺に傷が出来たら桃に怒られるのは、俺なんだっつーの。
その度に言い訳考えるの大変なんだからな。