また君に恋をする
「奏多、無理せずね。」
「はい。」
隣に座る桃のおばあちゃんが、俺を心配そうに見つめる。
桃をこうさせたのは俺だと謝った時も、おばあちゃんは優しく笑ってくれた。
桃の望んだことなら桃は後悔しないと。
桃の目が覚めないまま、本祭が近づいていく日々。
私情を挟めない俺は、喜連にいる時は自分の気持ちを押し殺した。
頭は桃のことでいっぱいだけど、みんなにそんな姿を見せられない。
喜連の集まりが終わるのはだいたい夜中で、面会時間はとっくに過ぎている。
だから俺はこうして、朝から桃の病室に来るようにしていた。
睡眠時間は知れているが、桃のためだと思うと何の苦でもない。
「…早く目覚ませよ。」
昼の3時になり、本祭の準備に向かおうと立ち上がった。
「気をつけるんだよ。」
「また来ます。」
おばあちゃんに挨拶をしてから、俺は本祭の準備に向かう。
これが、俺の日課になっていた。