また君に恋をする
目を開けると、感じたのは懐かしい匂いと白い壁。
「目覚めました?」
「春翔…、」
「こんにちは。」
倒れている自分の体を起こして、横を見ると椅子に座っている春翔がいた。
まるで、この間の事故の時と同じシチュエーションだ。
「体、大丈夫ですか。」
「あぁ…、うん。」
あえて学校であったことには、触れてこないのだろうか。
それは春翔なりの優しさとして、胸にしまっておこう。
「家まで送ります。」
軽く春翔と会話したあと、先生を呼んできてくれた。
倒れた原因は軽い貧血と疲労。
帰っても問題ないと言われて、すぐに帰ることにした。