また君に恋をする


「桃さんも中入りますか?」


「ううん。私は外で待っ…、」




横断歩道を渡ると、カフェにつく。


そんな時、赤の信号で足を止めていた私たちの前に見えた姿。




「何で…、」




綺麗な女の人と、カフェから出てきた奏多くん。


ううん。

ただ出てきただけじゃない。


私が見た時には、バイクが停めてあるところでキスをしていた。


目の前で車が交差する中、ハッキリ見えたソレは私の胸を締め付ける。


好きって、何でこんな気持ちになるの。


どうして…、涙なんか出てくるの。




「帰りましょうか。」




気を利かせた春翔が、私の手を引っ張って家の方へと歩いて行く。


無言で歩く間も握られている手は、大きくてあったかい。


今、隣にいるのは春翔なのに考えるのは奏多くんのことばかり。


思えば思うほど、苦しくなるこの想いをどうしたらいい?

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