また君に恋をする
その後は無言で、何も話すことなくゆっくり歩いて帰った。
日はすっかり沈んでいて、外は寒くなっていく。
「奏多くんに、明日は一緒に行けないって言っておいて。」
「わかりました。」
家まで送ってもらった私は、春翔にそうお願いをして手を振った。
彼の背中が小さくなるまで見送って、家に入る。
いつも行くリビングには行かず、そのまま自分の部屋へ向かった。
人を好きになるって、こんなにも苦しいものなんだ…。
制服のままベットに倒れた私は、抑えられない涙を流してそのまま眠りについた。