また君に恋をする
「その彼女とは別れたって…、「俺は別れたつもりない。」」
「何それ…、」
「そいつしかありえないから。ごめんね。」
水沢の制服を着た女の子をバッサリ振った奏多くん。
なんだ…、彼女いるんだ。
それに、別れたつもりないってことは私に出会う前からいたってこと。
なら、そう言ってくれればよかったのに。
私だってちゃんと、自分の気持ちにもストップかけたのに。
その場にいられなくなった私は、奏多くんとは会わずに水沢公園を後にした。
もう、どれくらい走ったかわからない。
行き先はどこでもよかった。
ひとりになれるならもう…。
走っている途中も、ポケットの中で何度も震える携帯。
「あれ、お姉さんひとり?」
「かわいーじゃん。」