また君に恋をする
たくさん走った私が着いた場所は、隣町の繁華街。
もう冬が近づくこの季節は、夕方で外が薄暗い。
薄暗くなった街はネオン色に光りだして、制服の私は完全にアウェイ。
だけど、まずいと思った時にはもう遅かった。
「ねー、聞いてるー?」
とりあえず、声をかけてきた男を無視して歩く。
「うっわ、無視?」
「遊ぼーよ。」
後ろから来たふたりの男に肩を掴まれた私は否定することもなく、抵抗することもない。
振り払うことすら、面倒になる。
肩に手を回されて、まじまじ顔を覗かれる。
何にも言わない私をいいことに、男たちはホテル街への道へと足を進ませた。
「お姉さん、彼氏とかいないの?」
「何なら俺の彼女になっちゃう?」
自分のしてることがおかしいのはわかってる。
だけど全てが面倒で、全てを捨てたくなった。
「おい。」