また君に恋をする
「疲れたー!」
「ジュース飲みたい!」
「買いに行く?」
「行く!行く!」
「じゃあ負けたから私が買ってあげるね。」
「やったー!」
疲れたと言っていたのに、私がジュースを買ってあげると言ったら、また走りまわる。
どこから出てくるんだ、その元気は。
「みんな行くの?奏多1人になっちゃうよ。」
「あ、本当だ。」
「じゃあ俺も奏多と留守番!」
そして結局、買いに行ったのは私とシュン君。
小さな手を握って、自動販売機までの道をゆっくり歩く。
彼の小さな歩幅に合わせて。
「桃は、前から奏多のこと好きだったの?」
「え?」
急にそんなことを言い出したシュン君。