また君に恋をする
「おい。」
「はい!」
ここにいた全員が、返事をしたあと一斉に部屋から出て行った。
…奏多たちが来てくれた。
助けに来てくれたんだ。
「さぁて。」
私がホッと胸を撫で下ろした頃、目の前の男のスイッチは入った。
「俺たちも楽しむか。」
私の手を自由にしたあと床に押し付けて、私の上に跨がる男。
上から見下ろす男の目は完全に狂っていた。
…ヤバい。
「嫌!」
「大人しくしてろ。」
「やめろ!」
恐怖から抜け出せなくなった私の感情。
こうなったらどうすることもできない。
上手く回らなくなった私の頭は怖いの一点張り。
力で勝てない相手なのに、必死に抵抗しようとする私はパニックに陥った。