また君に恋をする
「桃!」
「芽衣…、」
龍也と春翔に続いて、親友の芽衣も私を呼んだ。
「ごめんね。また怖い思いさせて…。」
「ううん、大丈夫だよ。」
「ごめん…、ごめんね…。」
私を抱きしめながら自分を責める芽衣の背中を、優しく叩いた。
芽衣は何も悪くないのに。
「間に合ったか?」
「ああ。」
「誰だこいつ。」
「知らね。」
金髪の人と龍也が、宮脇を見て何か話している。
2人は、知り合いだったんだ。
そりゃ同じ学校だし当たり前…か。
だけど、このツーショットに違和感を感じて、ふたりの後ろ姿をじっと見つめる。
このふたりの背中はとても大きくて…。
大きくて…?
…まただ。
また思い出せない。